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解説

この壺は明治時代に方形の石櫃に納められて出土した骨壺です。蓋・身ともに外面に緑・褐・白の三彩釉をかけていますが、風化のため釉が著しく剥落しています。奈良三彩の壺としては最も早い時期の優品で、高貴な人物のために使用されたと考えられます。


ふっくらとした形が印象的な陶器の壺です。ところどころに色がついています。実はこちらは、奈良時代のお墓から見つかった骨壺です。
緑、褐色、白の三色の絵の具のように見えるのは、陶器の上から色釉(いろうわぐすり)をかけているからです。中国から伝わったこの技術は唐三彩(とうさんさい)としてもてはやされ、日本でもさかんに模倣されました。この作品は、唐三彩が日本に伝来して間もないころに、いち早く取り入れられたものです。もとはもっと色鮮やかで、つやつやとしていたのですが、土の中で長い年月を経たために色があせてしまいました。ふたは本体にぴたりとはまるように丁寧に作られ、ふたのつまみは、宝珠(ほうじゅ)という仏教における宝のたまの形をかたどっています。
こうした骨壺の登場はまた、それまで一般的であった土葬から火葬へ、大きな古墳から小さなお墓へという変化をもあらわしています。大化二年(646)に、身分に応じてお墓の規模を制限した勅令が出され、古墳のような大きなお墓は次第に消えていきます。仏教の伝来にともなう火葬の習慣は、こうした流れにも合うものでした。特に、平城京に近い貴族や官僚階級の人々は早くから火葬を取り入れたといわれ、この作品もそうした高貴な人物のために使用されたと考えられています。
こちらは日本製の三彩ですが、東京国立博物館の東洋館では、本場中国製の三彩のやきものがいくつか展示されています。ぜひあわせてご覧ください。

メタデータ

教育

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収録されているデータベース

ColBase

ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。

2026/07/20