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解説

笙は、雅楽の管絃において、唯一、和音を奏でることのできる楽器で、メロディを包み込み、厚みや広がりをもたらす役割を果たす。匏(ほう・ふくべ・頭)の上面に、簧(した・リード)を付けた長短の竹管を差し込み、吹口から息を吹いたり吸ったりすることによって音を出す。その姿を鳳凰に見立てて「鳳笙」とも呼ばれる。 竹管のやつれ具合から、中世に遡る古管とみられる。匏の表面には梨子地に金高蒔絵、切金(きりかね・小さな短冊状の金属板)を交えた蒔絵技法で、楓樹のもとにたたずむ雌雄の鹿の姿を優美に表し、底部には紅葉葉を散らす。当初は全面が輝く豪華な蒔絵装飾で覆われていたと推測されるが、長年の使用により摩滅が著しい。黒塗葵紋散らし蒔絵の箱は、紀州徳川家に入ってから調えられたもので、銀高蒔絵で「鹿丸」の銘が記されている。松平定信編纂『集古十種』「楽器部」に所載の笙で、徳川治宝(とくがわはるとみ・1771-1853)の楽器コレクションのなかでは比較的早い時期の収集例に相当する。

メタデータ

教育

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収録されているデータベース

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国や地方の有形・無形の文化遺産に関する情報を公開することなどを目的とした文化遺産のポータルサイト。文化庁と国立情報学研究所が、共同で運営しています。

2026/07/07