解説
オランダ東インド会社から肥前国有田(現在の佐賀県有田町)への注文品として製作された大皿。見込み中央の円形枠内に同社を意味するV.O.Cのモノグラムが配されています。その周囲には鳳凰、太湖石、石榴、縁には六つの区画を設けて竹、梅、牡丹といった草花を描き込んでいます。いわゆる芙蓉手と呼ばれる文様様式に分類される作品です。この様式は、中国明代・万暦年間(1573-1620)の染付磁器にはじまり、日本だけでなく、ヨーロッパ製陶器にまで普及しています。 同種のモノグラムを配した陶片が、出島(長崎県長崎市)のオランダ商館跡から発掘されていることからも、本作は商館員たちが日常的に使用していた雑器の一つであったと推定されています。ヨーロッパ各地でも同種の陶片が確認され、伝世品も残っていることからも、輸出品としての性格も有していたといえるでしょう。 【近世・近代の漆工・陶磁器・染織】
収録されているデータベース
文化遺産オンライン
国や地方の有形・無形の文化遺産に関する情報を公開することなどを目的とした文化遺産のポータルサイト。文化庁と国立情報学研究所が、共同で運営しています。
最終更新日
2026/05/01