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解説

本作と煙0722は同じ場面を描いたものが別の板元から出された。この時、三代目歌右衛門は二度目の下江で、ライバル三代目三津五郎との共演が話題になり、大人気だったところに、五月の予定が六月に延引して、待ち焦れたファンが大挙して押し掛けたのだった。「双蝶々曲輪日記」は、長吉と長五郎という二人の角力取の主人公が登場する芝居で、拮抗する大立物がいる座で上演されることが多い。煙0711.0712の「蝶☆山崎踊」も「双蝶々」の書き替え狂言であり、団十郎と菊五郎の同座という事情があった。しかも、この興行は、大切に「戻駕色相肩」を歌右衛門と三津五郎の二人で演じているが、「蝶☆山崎踊」の時も「戻駕」の書き換えが出ている(煙0769.0336)。本作は「米屋場の段」。姉の留守中、放駒は濡髪を家に呼び(煙0708)、口論から斬り合に及ぶ。そこへ父親や五人組がやってきて、放駒は盗人の疑いを受け、たまりかねて死のうとしたところ、濡髪が止める。姉は放駒に喧嘩をやめさせるための芝居であったと打ち明けるのである。本作は全身像であるが、煙0718は半身像である。

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