本文に飛ぶ

解説

荒川三郎が描く作品は実際の風景や人物を題材したものが多いのだが、それ以外にも、童話や昔話を題材にし、それをイメージした挿絵的な作品も手掛けている。「河童」や「狐の嫁入」など、実際には存在しないものを想像で描いているのだが、それらを制作するにあたっては、普段の写生的な作品がベースになっている。本作も女性農婦の姿をある意味記録的に描いているのだが、頭に被った手ぬぐい、長袖の木綿着、手甲やもんぺ、足袋、など、当時の農作業着の様子が伺える民俗的にも面白い作品である。その人物を浮かび上がらせるため、背景にはあえてなにも描かず、そのことが、この作品にも挿絵的な雰囲気をまとわせている。田植えの喜びや、豊かな実りなどが描かれていればまた違っているのだろうが、単調な色彩でまとめた背景が、かえって叙情を感じさせ、物語を想起させるようでもある。このような写生的な作品の積み重ねが、画家の心の引き出しの中に蓄積され、新たな作品を生み出すきっかけや、ヒントとなっている。

メタデータ

教育

利用条件に関する情報がない

非商用

利用条件に関する情報がない

商用

利用条件に関する情報がない

資料固有の条件

ADEAC利用規定

収録されているデータベース

デジタルアーカイブシステムADEAC

デジタルアーカイブを検索・閲覧するためのクラウド型プラットフォームシステム。横断検索、フルテキスト検索、高精細画像の閲覧などが可能。

2026/07/20