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伊勢参宮略図 末社巡拝 / 国立国会図書館デジタルコレクション

伊勢参り

鎌倉期以降、伊勢講が発達。伊勢神宮は庶民の参拝者で賑わった

庶民が伊勢神宮に参拝すること。伊勢参宮、伊勢詣とも。古代律令制下では勅許によらなければ参拝できなかったが、律令制の衰退とともに次第に民衆の信仰の対象となった。鎌倉時代には伊勢講(神明講[しんめいこう])も結成され、伊勢神宮の御師(おし)は諸国の檀那回りをして五穀豊穰、息災延命を祈請(きしょう)するとともに、神札、暦などを配って信者を集め、伊勢参りはいっそう盛んになった。江戸時代には年間を通じて全国各地からの参拝があり、門前町も発展した。遠隔地からの参宮には、費用や道中の不安などのため、各地の伊勢講で掛銭(かけせん)を集め、講中の代表数名が参宮する方法(代参)がとられた。江戸時代には間歇的に大群衆の伊勢参り、お蔭参りが発生した。とくに恩恵を受けられるという「おかげ年」の観念や、神符(しんぷ)が降ったなど神異(しんい)のうわさなどを発端におこり、大規模なものとして慶安3年(1650)、宝永2年(1705)、明和8年(1771)、天保元年(1830)が知られる。宝永2年(1705)には閏4月9日から5月29日までに362万人が参宮したといい、明和8年(1771)には約210万人、天保元年(1830)には約430万人が参加したとされる。奉公人や子どもが主人や家人に無断で参加した「抜参り」もあり、参宮者には沿道の富裕者から食物などの施しがなされた。60年周期説も唱えられた天保元年(1830)には「おかげ踊」が流行、この踊りは慶応3年(1867)に各地で起きた「ええじゃないか」でもみられた。お蔭参り、抜参りには民衆の息抜き、物見遊山の側面もうかがえる。

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  • 三重県観光連盟 伊勢神宮のお参りの仕方、外宮、内宮の模範コースを紹介。

  • 「参宮上京道中一覧双六」などの紹介。

参考文献

  1. 歴史学研究会 編,岩波書店