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世界各地に生息し、白色の羽をもつ種は清浄の象徴ともされ、花鳥画などでも親しまれる

ペリカン目サギ科の鳥の総称。日本で見られるアオサギ、ゴイサギや、コサギ、ササゴイ、クロサギ、ヨシゴイなど19種を含めて世界各地に72種ほどが分布する。ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギなどは羽が白く、白鷺ともよばれる。嘴、頸、脚ともに長く、頸を乙字形にして飛ぶ。河川、湖沼、海辺などで魚、カニ、貝類、カエル、昆虫などを捕食し、一般に高木に巣をこしらえ、コロニーを形成するが、草原や森林に棲むものもある。

鷺は『古事記』に「掃持(ははきもち)」としてみえ、穢れを払うイメージもあったようだが、『枕草子』では目の印象からか、見た目が見苦しいと断じられている。13世紀(鎌倉時代)には鷺の怪(け)として「白鷺に似た光物が見え、のち赤火のように変じて、飛来の跡は白布を引くがごとき」という怪現象が紹介されている(『吾妻鏡』)。鷺の体が青白く発光するという青鷺火(あおさぎのひ)という伝承は、江戸時代にはかなり知られていた(『和漢三才図会』)。この光は五位の火(ごいのひ)、五位の光ともいわれるが、ゴイは鷺の和名であり、官位の「五位」に由来する。神泉苑から飛び立とうとする鷺が天皇の命令を伝える役人の呼びかけに応えて戻ってきたので、五位の位を授けられたという(『平家物語』)。類似の話は能楽にも取り上げられ、生きた鳥をシテとする特殊な曲として、放たれた鷺の軽やかな喜びの舞「鷺乱(さぎみだれ)」が見どころとなっている。この演者が元服前の少年か、還暦または古稀を超えた老人に限るという慣例は、鷺の白一色の清浄さを尊ぶためと思われる。鷺の異称も、雪客(せっかく)、白鳥、雪鷺(せつろ)など白に関わる。また花鳥画として日本でも親しまれた画題であり、豊かさや子孫繁栄の象徴であるほか、泥湿地に汚れず立つ高潔な姿という印象によるものであろう。

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  • 三重県の公立博物館。自然科学系の展示が充実しており、鷺の剥製も多数所蔵する。

  • 国立国会図書館は、国会に属する唯一の国立の図書館です。国内外の資料・情報を広く収集・保存して、知識・文化の基盤となり、国会の活動を補佐するとともに、行政・司法及び国民に図書館サービスを提供しています。                                             

  • 1877(明治10)年に創立された日本で最も歴史のある博物館の一つであり、自然史・科学技術史に関する国立の唯一の総合科学博物館。生物標本から地質・理工・科学史など多岐にわたる資料を保存している。

  • 日本と東洋の文化財を守り伝える中心拠点としての役割を担う我が国の総合的な博物館です。

  • 日本と東洋の文化財を守り伝える中心拠点としての役割を担う我が国の総合的な博物館です。

  • 平安時代から江戸時代の京都文化を中心とした文化財を取り扱う地域に根ざした博物館です。

  • 東京富士美術館は、1983年11月3日に東京西郊の学園都市・八王子にオープンしました。「世界市民を育む美術館」をモットーに、世界31カ国・1地域の美術館や文化機関との友好関係を築きながら、各国の優れた芸術を紹介する海外文化交流特別展を企画・開催しています。収蔵品は日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど約3万点に及び、とりわけルネサンス、バロック、ロココ、ロマン主義、印象派、現代にいたる西洋絵画500年の流れを一望できる油彩画コレクションと、写真の誕生から現代までの写真史を概観できる写真コレクションは国内有数のコレクションとして知られています。

  • 愛知県名古屋市の中心部、栄に1955年に開館した「愛知県文化会館美術館」を前身とする愛知県美術館は、都市型の複合的な文化施設である愛知芸術文化センターの中の美術館として、1992年に開館しました。20世紀の美術を中心に、考古から現代美術にわたる約8,000件のコレクションを有し、また幅広いジャンルの展覧会を多数実現しています。地域の中核的な美術館として、より創造的で多様性に富む社会の実現に寄与すべく、美術・文化の発振地となることを目指しています。

ジャパンサーチの外で調べる

  • 日本に生息する野鳥の写真と解説を種類別で掲載。ペリカン目サギ科の18種類を紹介する。

  • SUNTORYが運営する鳥の百科事典。特徴や鳴き声で検索することができる。

  • 日本でよく見かける6種類のサギについて、その区別のしかたや行動について紹介。(文:ミュージアムパーク茨城県自然博物館)

参考文献

  1. 「鷺」の項
  2. 「鷺」の項
  3. 「鷺」の項