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伊勢物語

歌人・在原業平をモデルとした主人公の一代記的構成をもつ、平安中期の歌物語

平安時代中期に成立した歌物語。六歌仙の一人にも数えられる歌人・在原業平(ありわらのなりひら)と思われる男性の一代記的構成をもつ。作者は不詳。現存する写本のほとんどは藤原定家(ふじわらのていか)が校訂した「定家本」に属し、125の章段からなる。在原業平の家集を基本にして、新しい章段が増補・改編されることを繰り返しながら現在の形になったと考えられている。各章段は、和歌を核とした短い物語で、在原業平らしき人物の元服から辞世の歌にいたるまでの恋愛や交友、流浪などさまざまな内容が語られている。

江戸時代初期までは手書きの写本の形で伝えられ、その写本の数は日本文学随一である。また、早い時期から絵巻や絵入り本など挿絵とともに展開されてきたとみられ、『源氏物語』にも、『伊勢物語』の絵に関する描写がある。

慶長年間(1596―1615)に、角倉素庵(すみのくらそあん)と本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)が日本で初めて文学作品を印刷・出版した際(「嵯峨本」)、その第1作目に『伊勢物語』が選ばれ、以降、絵入り本や注釈書、パロディ本など『伊勢物語』の版本が盛んに出版され、江戸時代のベストセラーとなった。

『源氏物語』をはじめとした、後世の日本文学に多大な影響を与えるとともに、絵画・芸能・工芸などさまざまな分野で作品のモチーフとして享受されている。


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  • 伊勢斎宮に関係する古典文学として『伊勢物語』の資料を多数所蔵。常設展示の『伊勢物語絵巻』展示コーナーでは、ディスプレイ画面をタッチ操作することで、物語の内容や背景を楽しく知ることができる。

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  • 国文学研究資料館が所蔵する、「伊勢物語絵図屏風」「伊勢物語絵巻」「伊勢物語かるた」などを公開。

  • 斎宮歴史博物館が所蔵する、『伊勢物語』関連資料の一覧。

  • 関西大学図書館が所蔵する、『伊勢物語』絵入り版本の初期と後期を代表する2点を公開。

  • 京都大学附属図書館が所蔵する、奈良絵本を公開。

  • 広島大学が所蔵する、奈良絵本をデジタル化して公開。

  • 奈良女子大学が所蔵する、『伊勢物語』の絵本や注釈書をデジタル化し公開。

参考文献

  1. 小学館
  2. 片桐洋一 著,明治書院
  3. 片桐洋一 著,明治書院
  4. 津島佑子 [著],講談社
  5. 片桐洋一 監修,明尾圭造, 西村美香 編,芦屋市立美術博物館
  6. 人間文化研究機構国文学研究資料館普及・連携活動事業部 編,人間文化研究機構国文学研究資料館
  7. 秋山虔, 三好行雄 編著,文英堂