本文に飛ぶ
法隆寺 五重塔 / NHK みちしる

五重塔

寺院の塔のなかでも五重の屋根を持つものを指す。塔は仏舎利を安置するインドのストゥーパに起源を持つ。

五重塔は、五重の屋根を持つ寺院の塔の総称である。塔は仏舎利を安置するインドのストゥーパに起源を持ち、本来は内部に仏舎利を奉安するため、伽藍の中心的存在であった。現在、五重塔の高さは京都の東寺(教王護国寺)の約55メートルが近世以前の建物の中で空に近く、奈良の興福寺五重塔(約50メートル)、京都の八坂塔(約49メートル)と続くが、かつては奈良の元興寺に約72メートルの五重塔がそびえていた。

五重塔で特筆すべきはその耐震性の高さである。五重塔は古来地震で倒れたという記録がなく、その構造が現代建築に応用されるほどである。塔の外観は、基壇・塔身・相輪から成り、内部中央に心柱が独立して貫通し、最上部で塔身と連結する。このため、地震が起こると心柱によって各層に同じような変形が強制され、局部的な倒壊が防止される。また、塔を構成する部材が緩く結合されることで地震のエネルギーを吸収する仕組みとなっている。

関連するひと・もの・こと

本で知る

五重塔の仕組みと歴史

五重塔に魅せられた幸田露伴と幸田文

もっと知りたい

動画を探す

過去の展覧会を探す

タイトル主催者会場開始終了

見に行く

  • 山形県鶴岡市に所在。出羽三山神社の参道に、室町時代初期の応安五年(1372)頃に建立された羽黒山五重塔(国宝)がある。

  • 京都市南区に所在。寛永21年(1644)に建立された東寺五重塔は国宝に指定されている。

  • 京都市伏見区に所在。天暦6年(952)に建立された醍醐寺五重塔は、京都府に現存する最古の建築で、国宝に指定されている。

  • 京都府木津川市に所在。建保2年(1214)に建立された海住山寺五重塔は国宝に指定されている。

  • 奈良県生駒郡斑鳩町に所在。法隆寺五重塔(国宝)は金堂に続いて7世紀末頃に建立された我が国で現存する最古の五重塔である。

  • 奈良県奈良市に所在。奈良時代に建立された元興寺極楽坊五重小塔 (国宝)は高さ5.5メートルの小塔で、屋内に設置されている。

  • 奈良県奈良市に所在。海竜王寺五重小塔(国宝) は高さ4.01メートルの小塔で、西金堂内に設置されている。

  • 奈良県奈良市に所在。初代の興福寺五重塔は天平2年(730)に建立されたが、焼失・再建を繰り返し、6代目にあたる現在の五重塔(国宝)は応永33年(1426)に建立されたもの。

  • 奈良県宇陀市に所在。平安時代初期に建立された室生寺五重塔(国宝)は高さ16.18メートルの小塔で、弘法大師一夜造の伝説がある。

  • 広島県福山市に所在。貞和4年(1348)に建立された明王院五重塔は国宝に指定されている。

  • 山口県山口市に所在。嘉吉2年(1442)建立の瑠璃光寺五重塔(国宝)は、守護大名・大内義弘の死後に、弟の盛見が兄の霊を弔うために建立したとされる。

ジャパンサーチの外で調べる

  • 国宝、重要文化財など国や自治体の指定文化財となっている五重塔の所在地、高さ、建立年などを一覧で紹介。

参考文献

  1. 藤森照信, 前橋重二 著,新潮社
  2. 天井勝海 監修,ナツメ社