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鯨及海豚各種之図 [3] / 国立国会図書館

クジラ目に属する海産の大形の哺乳動物。古くは魚類とみなされた

クジラ目に属する哺乳動物の総称。世界に80余種が知られ、体長4m前後以上のものをクジラとし、それ以下の小型のものをイルカというが、動物分類学的には差異はない。胎生期を除いては一生歯が生えないヒゲクジラ類と、歯を備えるハクジラ類とに大別される。ヒゲクジラ類には最大の動物であるシロナガスクジラ(体長20〜30m前後)をはじめ、ナガスクジラ、イワシクジラなどがあり、ハクジラ類にはマッコウクジラ、ツチクジラ、シャチ、その他イルカ類などが含まれる。クジラ類は恒温動物で、どのような水温でも生活できるが、分布は種によってある程度定まっている。大部分が海生であるが淡水だけに生活するものもいる。ヒゲクジラ類ではオキアミなどの小甲殻類を主食とするが、イワシなどの魚類も食べる。ハクジラ類ではイカ類や魚類を混食することが多い。

古くから食用、油料用などに利用されており、日本でも縄文・弥生時代の遺跡から骨が出土するなど、古くから食用にされてきた。浅海に迷い込んで行動の自由を失ったところを捕獲利用したと考えられている。仏教の影響で食肉忌避の風潮があったが、鯨は魚と認識されてきたため、食用には抵抗がなく、紀州(太地浦など)、肥前、土佐などの沿岸で小型捕鯨が行われた。クジラは小魚の群れを追ってくるため、豊漁の兆しとして漁民から神聖視され、エビスサマとよばれた。

世界的にも小型捕鯨は10世紀以降行われていたが、17〜18世紀には北極海を中心に船団による捕鯨が行われ、乱獲により資源が枯渇した。捕鯨国は国際捕鯨取締条約を結んで資源の減少防止に努めたが、反捕鯨国が年々増加し、IWC(国際捕鯨委員会)は1982年、商業捕鯨の全面禁止を決定、日本も1988年に停止した。現在は調査捕鯨と、沿岸小型クジラを対象としたものが小規模に行われている。

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  • 国立国会図書館は、国会に属する唯一の国立の図書館です。国内外の資料・情報を広く収集・保存して、知識・文化の基盤となり、国会の活動を補佐するとともに、行政・司法及び国民に図書館サービスを提供しています。                                             

  • 日本と東洋の文化財を守り伝える中心拠点としての役割を担う我が国の総合的な博物館です。

  • 東京大学では「東京大学デジタルアーカイブズ構築事業」を推進し、学内にある貴重な学術資産のデジタル化と一般公開、データの活用に取り組んでいます。この事業は、附属図書館・総合研究博物館・文書館・情報基盤センターの協力により推進しています。

  • 東京富士美術館は、1983年11月3日に東京西郊の学園都市・八王子にオープンしました。「世界市民を育む美術館」をモットーに、世界31カ国・1地域の美術館や文化機関との友好関係を築きながら、各国の優れた芸術を紹介する海外文化交流特別展を企画・開催しています。収蔵品は日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど約3万点に及び、とりわけルネサンス、バロック、ロココ、ロマン主義、印象派、現代にいたる西洋絵画500年の流れを一望できる油彩画コレクションと、写真の誕生から現代までの写真史を概観できる写真コレクションは国内有数のコレクションとして知られています。

  • 和歌山県東牟婁郡太地町にある。 鯨の生態、人との関わりについて学べる博物館。

  • 生月町は平戸島の北西に位置する島。 江戸時代最大規模の鯨組、益冨組の資料が展示される。

  • 長崎県南松浦郡新上五島町にある。有川湾の捕鯨、鯨の生態などの展示がある。

  • 宮城県石巻市鮎川にある。捕鯨地として栄えた牡鹿半島の歴史や鯨に関する資料がそろう。

  • 山口県長門市にある。国指定重要有形民俗文化財に指定された捕鯨用具を中心とした展示。

  • セミクジラとコククジラの全身骨格を展示。

  • しながわ観光協会のサイト。品川で捕獲された鯨の骨を埋めた場所に建てられた。このような鯨塚は全国にある。

ジャパンサーチの外で調べる

  • 国立科学博物館の標本資料データベース。海棲哺乳類の図鑑・ストランディングDB・ストランディング速報・文献DBなどイルカ、クジラ、アザラシ、アシカ、ジュゴンなどの情報。

  • 捕鯨を取り巻く状況、鯨類の座礁・混獲、鯨類科学調査、鯨肉について、資料集のページがある。

  • 農林水産省公式Webマガジン。2020年6月号から週刊化された。「ふるさと給食自慢」や「達人レシピ」などの連載を載せている。「鯨」の特集は2012年9月号にもあり。

  • 国立研究開発法人水産研究・教育機構の旧組織である水産庁水産資料館所蔵の資料をデジタル化し、公開。歌川国芳画「七浦大漁繁昌之図」の錦絵3枚のうち2枚を所蔵。

  • 大地町立くじらの博物館が運営するデジタルミュージアム。鯨の生態、捕鯨文化や歴史について詳しく解説。捕鯨絵巻もあり。

  • 『アジア地域研究』創刊号、抜刷。インドネシア・小スンダ列島東部のレンバタ島、ラマレラ村では手投げ銛による伝統捕鯨が行われている。

参考文献

  1. 日立デジタル平凡社,平凡社