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一遍上人絵伝 / 東京国立博物館 画像検索

一遍上人絵伝

一遍上人の遊行の旅と当時の暮らしを活写した鎌倉時代の絵巻物

時宗の開祖、一遍の諸国教化行脚(あんぎゃ)を描いた絵巻物。聖戒(しょうかい)が編纂した『一遍聖絵』と、宗俊(そうしゅん)編纂による『一遍上人縁起』(『遊行上人伝絵』とも)の2系統がある。聖戒が詞書(ことばがき)を書き、法眼(ほうげん)の円伊(えんい)が絵を描いた清浄光(しょうじょうこう)寺蔵(一部は東京国立博物館蔵)の12巻本(国宝)は、正安元年(1299)の成立。宋画の描法を取り入れた大和絵で、当時の生活・風俗を知る資料としても貴重。一遍(1239-1289)は伊予国(いよのくに)(愛媛県)の豪族河野氏の出身。10歳で出家、建長3年(1251)大宰府に行き、聖達(しょうたつ)に師事して浄土宗の教学を学ぶ。その間、智真(ちしん)と名を改めたが、弘長3年(1263)父の死により伊予に戻り還俗した。のち再び出家、文永8年(1271)信濃善光寺に参籠したとき、独自の阿弥陀信仰を感得した。同11年に遊行(ゆぎょう)の旅に出、以後正応2年(1289)に往生するまで、名号の札を配り(賦算[ふさん])、奥州江刺(えさし)から大隅国(おおすみのくに)に至る全国を遊行した。熊野三山のうち本宮の証誠(しょうじょう)殿に参籠した際、「熊野権現の神勅」によって、いっさいを捨て阿弥陀如来に任せるという立場を確立したといい、智真から一遍に改名。弘安2年(1279)空也(くうや)にならって信濃国小田切の里(長野県佐久市)で催した踊念仏(おどりねんぶつ)が人気を集め、以後一遍の赴くところで行われるようになった。『一遍上人絵伝』には、当時の町や市、人びとの暮らしが描かれ、貴族・武士から庶民までさまざまな階層の人びとが登場する。

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  • 神奈川県藤沢市西富の藤澤山無量光院清浄光寺(遊行寺)にある。昭和52年(1977)に開宗七百年記念事業の一つとして完成。『一遍上人絵伝』をはじめ、仏教美術を中心とした多数の絵画(絵巻・仏画・版画等)、書跡(写経・墨跡・典籍等)、工芸(金工・陶磁・漆工・染色・彫刻等)、時宗に関する中世・近世文書で展示構成。

  • 国立国会図書館は、国会に属する唯一の国立の図書館です。国内外の資料・情報を広く収集・保存して、知識・文化の基盤となり、国会の活動を補佐するとともに、行政・司法及び国民に図書館サービスを提供しています。                                             

  • 日本と東洋の文化財を守り伝える中心拠点としての役割を担う我が国の総合的な博物館です。

  • 「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える」をコンセプトにした博物館です。

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  • 2015年11-12月に東京国立博物館で開催。

  • 遊行寺(神奈川県藤沢市)のサイト。

  • 遊行寺(神奈川県藤沢市)のサイト。

  • e国寶のサイトは、国立文化財機構の四つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)が所蔵する国宝・重要文化財の画像を、多言語(日本語、英語、フランス語、中国語、韓国語)による解説付きで閲覧できる。

  • 神奈川県立歴史博物館「国宝 一遍聖絵」展の特設ページ。

参考文献

  1. 小松茂美 編,中央公論社『一遍上人絵伝』