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【重要文化財】本阿弥光悦筆・俵屋宗達画 「鶴図下絵和歌巻」(京都国立博物館蔵) / ColBase

俵屋宗達

洗練された構図と高い装飾性を特徴とした、日本美術の潮流「琳派」の先駆者

生没年不詳。江戸時代初期(慶長~寛永期頃)に京都で活躍した画家。出身・経歴は明らかになっていないが、「俵屋」を屋号とする絵屋(扇絵や染織の下絵など工芸的絵画を制作する工房)を主宰し、烏丸光広(からすまるみつひろ)や本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)などの文化人と親交が深かったとみられている。

慶長~元和年間頃は、光悦の書による色紙や和歌巻に金銀泥の下絵を多く残す。制作年代の明らかな例として、寛永7年(1630)に制作された「西行物語絵巻」模写(出光美術館蔵)があり、この時、宗達は法橋(ほっきょう/僧侶に準じて、医師や文芸者に与えられた称号)であった。

伝統的な大和絵の流れを汲みながらも、金銀などを用いた高い装飾性と斬新な画面構成を特徴とした作品が多く、代表作には、「風神雷神図屛風」(国宝。建仁寺蔵)、「鶴図下絵和歌巻」などが挙げられる。また、墨の濃淡とにじみを生かした「たらし込み」の技法を創案したと考えられており、「蓮池水禽(れんちすいきん)図」(国宝)などの水墨画の優品も多数制作している。

江戸時代中期には、宗達に深く傾倒した尾形光琳(おがたこうりん)が宗達の美術様式を踏襲、展開した。宗達・光琳によって生み出された華麗で装飾的な日本画の潮流は、今日、「琳派」と呼ばれている。

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  • 日本と東洋の文化財を守り伝える中心拠点としての役割を担う我が国の総合的な博物館です。

  • 平安時代から江戸時代の京都文化を中心とした文化財を取り扱う地域に根ざした博物館です。

  • 浅井長政の菩提を弔うため、長政の長女・淀殿 (茶々)の願いにより、豊臣秀吉が建立した寺院。重要文化財の杉戸絵「白象図杉戸」「唐獅子図杉戸」、襖絵「松図襖」を所蔵。杉戸絵は常時公開しており、襖絵は特別公開時に鑑賞可能。

  • 京都市東山区にある臨済宗建仁寺派の大本山の寺院。国宝「風神雷神図屏風」を所蔵し、特別展などで公開。建仁寺大書院では、本図の高精細複製作品を展示している。

  • 出光興産の創業者・出光佐三が蒐集した美術品を所蔵・展示する美術館。日本の書画、中国・日本の陶磁器など東洋古美術品を中心とした所蔵品を年6回の展覧会で公開。俵屋宗達の重要文化財「西行物語絵巻」をはじめとする宗達作品を所蔵する。

  • 山種証券創業者・山崎種二が蒐集したコレクションをもとに、日本初の日本画専門美術館として開館。「鹿下絵新古今集和歌巻断簡」「四季草花下絵和歌短冊帖」などの宗達作品を所蔵する。

  • 実業家・細見古香庵に始まる細見家三代の蒐集品を基礎とした美術館。約1,000点に及ぶ日本美術コレクションを所蔵し、多彩な企画展を展開する。俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一など琳派の作品が充実しており、度々琳派展を開催。

  • 文化庁が運営する日本の文化遺産についてのポータルサイト。 東京国立博物館、山種美術館、東京芸術大学大学美術館などに所蔵されている俵屋宗達の作品情報を閲覧可能。

  • 国立国会図書館に収蔵されている資料を紐解きながら、琳派の流れの周辺を紹介。

参考文献

  1. 日立デジタル平凡社,平凡社
  2. 辻惟雄, 泉武夫, 山下裕二, 板倉聖哲 編集委員,小学館
  3. 村重寧 著,東京美術
  4. 古田亮 著,平凡社近代日本美術研究の立場から,宗達芸術のエッセンス,琳派画家との相違,海外の画家との類似について鋭く指摘。図版多数掲載。(日本児童図書出版協会)