Description
『平家物語』に登場する「宇治川の戦い」の一場面。平安時代末期の寿永3年(1184)1月、木曽義仲と源頼朝が派遣した源範頼・源義経との間で行われた合戦の様子が描かれる。雪解け水で増水して激流が渦巻く宇治川を前に、先陣争いをする2騎の武者、佐々木四郎高綱(ささきしろうたかつな)と梶原源太景季(かじわらげんたかげすえ)。頼朝より賜った名馬「生唼(池月)いけづき」を駆る高綱は何としても先陣を切りたい。そこで先を行く景季に馬の腹帯が緩んでいると声をかける。慌てて帯を締め直す景季。その横を追い越し、川に飛び込む高綱。当代一の名馬「生唼(池月)」(いけづき)は、宇治川の速い流れを、力強く一文字に対岸へと渡りきる。磨墨(するすみ)に乗った景季は、流れに押し流されて遥か下流の岸へ。見事先陣を切った高綱は、大声で名乗りをあげながら敵陣に突撃したのである。画面中央、連銭葦毛(れんぜんあしげ)の馬にまたがる勇壮な武者姿の人物が佐々木四郎高綱。波しぶきを上げながら勢いよく岸に駆け上がっている。その右側後方には、黒馬とともに必死に川を渡る梶原源太景季の姿がある。
Data source
Tokyo Fuji Art Museum Collection Database
This database showcases some 2,000 objects from our collection of some 30,000 pieces of artworks from various periods and cultures including Japanese, Eastern and Western works, ranging from paintings...
Last updated
January 9, 2026