桑原文庫「展覧会目録」の世界
令和5年度島根大学附属図書館 デジタル展示サイト
Table of Contents
■桑原羊次郎について
年表
■島根大学附属図書館「桑原文庫」
・桑原羊次郎の蒐集品と「桑原文庫」
桑原羊次郎は、墨蹟、古筆、著名人の書跡、肉筆浮世絵、刀装具、その他美術工芸品、古典籍、書籍などを広く蒐集しました。
島根大学附属図書館「桑原文庫」では、蒐集品のうち古典籍、書籍、絵図、そのほか直筆原稿、書簡など約3,900点(目録作成分)を「桑原文庫」として所蔵しています。
・桑原文庫「展覧会目録」
「桑原文庫」には、美術等の展覧会、催事のパンフレットや折本、一枚ものなど250点あまりの資料群が含まれています。その多くは1910年代~1950年代にかけて発行されたもので、桑原羊次郎が展覧会等に出向き、集めたものと考えられます。
これらの「展覧会目録」は、桑原羊次郎の活動の軌跡をたどる資料であるとともに、近代の山陰地域における社会教育、文化活動の資料としての側面を有しており、調査研究等でお問い合わせをいただくことも増えています。
・桑原文庫「展覧会目録」のデジタル化、公開
島根大学附属図書館では、令和5年度から桑原文庫「展覧会目録」の内容調査を行い、とくに「山陰地域に関連する展示、催事」「桑原羊次郎が関わった展示、催事」に関する資料を抽出、電子化作業を行いデジタルアーカイブでの公開を開始しました。今回は、公開した資料の一部をいくつかのトピックに分けてご紹介します。
(1)山陰地域に関連する展示・催事
凡例
・資料名等の末尾「※」…資料内に桑原羊次郎の氏名または号(双蛙、雙蛙、蝸牛庵など)の記載が確認されるものを示す。
・資料名下部の項目…記載内容は基本的に書誌情報に基づく。一部、カッコ( )書きは参考文献をもとにした推定を含む。
・資料名下部の項目…「登録番号」は、島根大学附属図書館OPACでの登録番号を示す。
・資料名下部の項目…「※」は、資料名等の末尾「※」と対応。資料中の具体的な記載内容を示す。
①松江市で開催された展示
②「記念」の展示
名称に「記念」を冠する展示です。その内容は「図書館開設」「学制公布」「鉄道敷設」「即位の大礼」など山陰の近代化に関わるテーマが見られます。
③「不昧公」顕彰
「記念」のなかでも松江らしいトピックが「不昧」です。「不昧」は、松江藩第七代藩主松平治郷(1751~1818)の号です。1916(大正5)年から「百年忌」の関連行事が企画され、顕彰が進みました。なお、羊次郎は1917(大正6)年に『不昧公印譜』を刊行しています。
島根大学附属図書館 著者:陶斎尚古老人/発行年:1789年/登録番号:2190646~2190663
国立国会図書館デジタルコレクション 著者:桑原羊次郎/発行年:1917年/https://dl.ndl.go.jp/pid/1185411
④さまざまな主催団体の展示
(2)桑原洋次郎の軌跡
①鑑賞会、茶会、売立に参加する羊次郎
有志の参加者による美術工芸品の鑑賞会や展覧会、茶会などの目録です。羊次郎が参加し、また蒐集品を出陳した会もあるようです。
②鑑賞に出かける羊次郎
羊次郎は東京や神戸、海外などで暮らした時期があります。桑原文庫には、各地で開催された展覧会等の目録も保存されています。
③出陳をする羊次郎
羊次郎は各地の展覧会への出陳も行っています。出陳品からは、そのコレクションが多岐にわたることが窺われます。
④肉筆浮世絵と羊次郎
「肉筆浮世絵」は、浮世絵のなかでも筆で描かれたものを指し、「版画の浮世絵」と区別した呼称です。羊次郎は、『浮世繪總目録』で日英博覧会(1910年)をきっかけに蒐集を始めたと述べています。
⑤刀装具と羊次郎
刀装具は刀剣の外装(刀装)の部品を指します。羊次郎は刀装具への研究を深め、所蔵する刀装具や日本刀を出陳するほか「金工一覧」のような番付表の作成も行っています。
関連リンク
- ■桑原文庫「展覧会目録」は、「島根大学蔵書検索」で書誌情報を公開しています(リンク先は、デジタル化していない資料、「展覧会目録」以外の資料を含みます)。
- ※検索方法:島根大学蔵書検索「詳細検索」タブで、「配架場所:本館・第2貴重資料室」「文庫区分:桑原文庫」をプルダウンメニューで選択、検索。
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- ■貴重資料(案内ページ)
- 島根大学附属図書館が所蔵する貴重資料・特殊コレクションの紹介です。
【このページについて】
当ページは、島根大学附属図書館の「貴重資料デジタルアーカイブ」で公開されている桑原文庫の資料を使用し、島根大学附属図書館が作成しました。説明文と年表は、下記の参考文献や現物の資料を参考に島根大学附属図書館が作成しました。
【参考文献】
桑原羊次郎・相見香雨研究会編2018『桑原羊次郎:郷土のエンサイクロペディア』(松江市ふるさと文庫21)
桑原双蛙 著『蛙のたはこと』,桑原羊次郎,1937.
石村春荘「松江から」『日本漆工会雑誌』(291),日本漆工会,1925-07.
内中原教育その百年の歩み編修専門委員会 編『内中原教育 : その百年の歩み』,内中原小学校校舎改築記念事業実行委員会,1979.7.
工藤泰子「松江観光における文化資源としての不昧に関する史的研究」『日本国際観光学会論文集』 24(0),2017
日本電報通信社 編『新聞総覧』大正8年,日本電報通信社,大正8.
白名徹夫 『島根県新聞史』,山陰新報社,1955.
島根県内務部 編『島根県商工業概要』,島根県内務部,大正11.
島根県教育会 編『島根叢書 : 郷土資料』第1編,島根県教育会,昭和8.
神戸市立博物館, 毎日新聞社編『よみがえる川崎美術館 : 川崎正蔵が守り伝えた美への招待 』2022.10
日本美術協会 編「第六十七回及第六十八回美術展覽會記事」『日本美術協会報告』第1輯(大正14年9月),日本美術協会,大正7-昭和17.